マンション管理委託費の内訳がないどんぶり勘定は驚きの危険信号
マンションの管理を委託する場合には、管理会社と管理委託契約を結びます。
重要事項説明書の定額委託業務費に内訳の記載がないマンションがあると知って驚きです。
新型コロナウイルスの影響で、管理委託費を精算する場合にどんぶり勘定だと難しい場合もあり、内訳を定めることの必要性があります。
- マンション管理委託費の内訳とは
- どんぶり勘定の管理委託費は危険信号
■ 目次 ■
マンション管理委託費の内訳とは
分譲マンションでは、自主管理を除き管理会社へマンション管理を委託しています。マンションから管理委託費をお支払いしています。
マンション管理を委託する上で、重要事項説明書にて管理会社と定めた契約を明らかにしています。どんな内容を管理委託契約に定めるのでしょうか。
例えば、管理事務の内容(清掃員の人数や清掃箇所)、財産管理の方法、再委託項目、保証契約、免責事項、契約期間、契約解除などが記載されています。
定額委託業務費として、マンション管理組合が毎月管理会社へ支払わなければならない金額が消費税抜きと消費税額・消費税込みが載せられています。
マンション管理を委託するのに、費用がいくらなのかを示さないのは不自然です。ただし、定額委託業務費の内訳を示さない管理会社もあると聞いて驚いています。
ただ単に、総額が示しているだけで、各々の内訳が記されていないどんぶり勘定の定額委託業務費が存在しているマンションがあります。
古いマンションで、管理委託費や重要事項説明書の見直しが全く行われていないマンションか管理会社の規模が小さい場合が、どんぶり勘定の定額委託業務費であることが多いです。
国土交通省(国交省)の「マンション標準管理委託契約書」には、管理委託費の総額及び内訳を明記するように定められています。
【内訳明示例1】
定額委託業務費月額内訳
一 事務管理業務費月額円
二 管理員業務費月額〇〇円
三 清掃業務費月額〇〇円
四 建物・設備管理業務費月額〇〇円
ア○○業務費月額〇〇円
イ○○業務費月額〇〇円
ウ○○業務費月額〇〇円
五 管理報酬月額〇〇円
消費税額等月額〇〇円
内訳が示されずに、ただ定額委託業務費の金額のみが記されている管理会社は要注意です。定額委託業務費の根拠を聞くことが必要です。
次回の重要事項説明で、定額委託業務費の内訳を明らかに提示して、説明を行うことを求めてください。
どんぶり勘定の管理委託費は危険信号
定額委託業務費の内訳を示さない「どんぶり勘定」が危険な理由です。
内訳を示さないということは、0%(ゼロ)か100%のどちらかです。全然行わなかったのか全て完璧に、委託契約の内容を遂行したのかという選択となります。
新型コロナウイルスの影響で、ゴミ出しなどの一部の業務は行ったが、清掃など含めて委託した内容が全て行えなかったというマンションが多く存在します。
どんぶり勘定の管理会社だと、一部の業務を行えなかったとしても100%の定額委託業務費を支払わなければならないということになります。
いわゆる定額委託業務費の減額(精算)ができないことになります。例外的に減額を求めたとしても断られるのではないでしょうか。
なぜならば、精算の根拠が不明だからです。何を持って減額とすべきか管理会社も理解できないことでしょう。
管理委託費をどんぶり勘定で計上しているマンションは危険信号だということです。
新型コロナウイルスの精算がなかったとしても、国土交通省(国交省)の「マンション標準管理委託契約書」に雛形には、きちんと内訳を示すように事例が載せられています。
国土交通省(国交省)の例を無視して作成された定額委託業務費を使用している管理会社は、危ないと言わざるを得ません。
これを機に、是非、内訳を管理会社に求めて下さい。もし、「内訳は出せない。」と言われたのであれば、管理会社を変更することを考えた方が良いのではないでしょうか。
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